理事長所信

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2022年度スローガン

自利自他

〜Take it easy〜

理事長 市川 岳人

はじめに

 本年度、一般社団法人伊賀青年会議所は64年目を迎えます。私たちが現在まで歩んでくることができたのは、先輩諸兄姉が築き上げられてきた歴史や運動とそこから得られた地域からの信頼の賜物に他なりません。しかし、新型コロナウイルス感染症によって私たちの生活様式、経済活動は大きな影響を受け、今までの常識が通用しなくなることも数多くあり、私たちがJC活動を行う上でも試行錯誤が続いております。こんな混沌とした時代だからこそ私たち一人ひとりが地域のリーダーとして何を必要とされているのか改めて考え、地域が抱える課題に取り組み、活力をもたらしていくことが大切です。そのために伊賀青年会議所は、行動力、結束力を高め、「明るい豊かな社会」の実現に向けて行動していきます。

自利利他のこころ 青年会議所ができること

 「自利利他」とは仏教用語で、「自らの仏道修行により得た功徳を、自分が受け取るとともに、他のためにも仏法の利益をはかる」という意味があります。自分が幸せになることは人を幸せにすることであり、人を幸せにすることは自分の幸せになる、win-winの関係と言い換えることができます。  青年会議所の三信条「奉仕・修練・友情」のもと、地域の課題解決を目指し企画立案したり、地域で行われる様々な事業にも積極的にコミットしたりすることで自らの成長となり、青年会議所の活動にも活かされより地域に根ざした活動を展開し地域に幸せをもたらしていくことが可能となります。自分が成長し幸せになることは人や地域を幸せにすることであり、人や地域を幸せにすることは自分の幸せになるという、win-winの自利利他の関係を目指します。

地域の課題

 私たちの生活する伊賀市は、豊かな自然に恵まれ大都市からのアクセスも良く、住み暮らしやすい環境が整っている素晴らしい地域であります。しかし、人口減少、とくに生産年齢人口の減少は著しく、また出生率の低下や、大都市や近隣自治体への流出なども歯止めが利かない状況にあります。このまま人口減少が進むと、2040年を過ぎた頃には総人口は6.6万人、生産年齢人口も約4.5万人の現在から、2040年には3.2万人あまりにまで減少すると予想されており、危機的な状況となっております。人口減少は、生活・行政サービスの縮小、雇用機会の減少等私たちの生活に大きな影響を与え、一刻も早い対策が必要となります。  この危機的状況を打破するために「若者が暮らしやすいまち」を実現し、この地域で生活し働きたくなる、子供を産み育てたくなるような、愛の溢れる魅力的なまちへと発展させていくことが重要であります。

若者が暮らしやすいまち 未来を担う青少年の育成

 スマートフォン、SNSなど現代の子ども達を取り巻く環境がデジタル技術革新に伴い大きく変化しています。しかし、便利になった反面、失われたものも多くあるように感じます。そんな今だからこそ子ども達に必要なものを私たちが提供し、体験してもらい、その中で子ども達自身に新たな気付きを得てもらう機会を創出します。将来を担う子ども達が、社会に出てどのような職業選択をするのか、自ら考えるきっかけとなる機会を設けることで、次世代の伊賀市を牽引する人材を育成し、次世代の明るい地域社会へと繋げます。

若者が暮らしやすいまち 持続可能な組織への改革

 「若者が暮らしやすいまち」の実現には、仕事と子育てが両立しやすい環境を整えることが必須だと考えます。メンバーにはそれぞれ仕事や家庭など多忙な生活があり、その中からJC活動に打ち込む時間を捻出していかざる得ない状況にあります。社会では働き方改革やワークライフバランスの取り組みが積極的に行われており、無理をして働き成果を上げるという風潮から、効率よく成果を出して健康的に働く風潮へと変化しています。青年会議所もこの時代の変化に即して、メンバーの誰もが無理なく活躍し力を発揮できる組織へと変革しなければなりません。子育て世代でもある私たちが、仕事や家庭と並行してJC活動に無理なく取り組むことができる環境づくり行い、育LOMプロジェクトの認定を目指します。

65周年を意識した準備活動 LOMの中期ビジョン策定

 2023年には伊賀青年会議所は創立65周年を迎えます。これからも私たちが活動する地域が発展していくために、将来を見据えた青年の目線で「LOMの中期ビジョン」を構築していきます。まちの発展がLOMの発展にもつながり、メンバーの強化にもつながると考えます。 全メンバーが同じベクトルをむいて活動し、伊賀青年会議所がより一層市民や地域から信頼される組織となるよう、65周年準備組織を設置し記念すべき65周年にバトンを引き継ぐための準備を遂行していきます。

Take it easy! JCを楽しむ

 この地域で生活する私たち自身が、より楽しい地域、より暮らしやすいまちづくりを実現するべく活動していきます。またそのためには、どんどん楽をできる仕組みを作っていかなければなりません。ここで言う「楽」とはただサボることではなく、すなわち活動のスキルアップや時間短縮、効率化を追求することに他なりません。「楽」をして、時間の余裕を作ることで見落としのチェックを行う、新たな事業構築を手掛ける、家族との時間を作る。そうすることで自分の価値を引き上げる、LOMの活動の質を向上とさせる、ひいては地域貢献につながる。何よりも自分自身が楽しみながら活動する。このようなwin-winの自利利他の伊賀JCを目指します。

おわりに

 誰もが社会で活躍しながらも個を尊重して暮らしていくことのできる社会の実現により、一人ひとりがよりいきいきと楽しく生活しまち全体が活性化し、地域の底力を発揮することができます。どんな時代が来ようとも、新たな挑戦に立ち向かっていくことのできる地域への変貌を目指し、行動を起こして参ります。皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

基本方針

  • 未来を担う青少年の育成
  • 持続可能な組織への改革
  • 65周年を意識した準備活動大
  • 会員拡大運動の推進ならびにメンバー育成

重点事業

  • 青少年健全育成事業
  • 育LOMプロジェクト認定に向けた組織改革
  • LOMの中期ビジョン策定
  • 会員拡大運動の展開

注釈

  • JC:青年会議所(Junior Chamber)
  • LOM:各地青年会議所(Local Organization Member)

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